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Stanford MBA 心の旅路

Stanford大学でのMBA(Stanford GSB)留学に奮闘する、外資系経営コンサルティング・ファーム勤務の若者の心の日記blog。 コンサルティングの仕事、MBA受験からスタンフォードGSB合格、スタンフォードMBA生活、帰国にいたるまで。

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ビジネススクール前の噴水さて、春休みが終わり、気がつけばスタンフォードの新プログラムの授業も3学期目、春学期の授業が開始した。先学期の冬学期についてはあまりレポートをしてこなかったので、ここで先学期の冬学期を振り返り、簡単に感じたことを書きとめておきたい。

以前書いたように、先学期、私は6つの科目(すべて必修)を履修した。

・Accounting
・Marketing
・Modeling
・Data and Decision Making(D&D)
・Ethics
・Micro Economics


スタンフォードの新プログラムでは、それぞれの必修コースでレベルや内容を学生の興味・バックグラウンドによって選択できるようになっている。私は、カウンセラーの教授と相談の上、英語のハンデ+授業以外にいろんなことを経験して幅を広げたい、ということで、すべて基礎的なコースを履修した。
6つのコースについて、簡単に一言ずつ感想を。

・Accounting: 満足度90点
1学期目の秋学期に、簡単な会計のコースがあったが、それを引き継いで、より1つ1つの会計分野について突っ込んで学ぶ内容。授業は週2回だが、毎回グループでの課題提出が求められる。税金、無形資産、株主資本等々、それぞれの会計の分野ごとにエクササイズが要求され、いろいろと10Kなどを紐解きつつ、4人のグループでワイワイと議論してから授業に臨む。授業では事前課題の解説をしつつ、同じテーマをもう少し複雑なケースで再度復習する。少人数で楽しくワイワイと学ぶという感じで、学生からも非常に基礎的な質問も含めてバンバン質問が出て、学生&教授で質問に答えていくといったスタイルで授業が進む。

やはり日本人のせいか、数字系はホッとしてしまう。教授もビジネススクール1年目の新米教授ながら、非常にうまく学生の信頼を獲得し、授業は家庭的な雰囲気の中、楽しく進んだと思う。個人的な学びは、ほとんどがグループワークの中でいろいろとクラスメートと議論する中で得られたものが多いが、一方で、クラスメートから馬鹿と思われることを全く恐れず、自分が知らないことは知らないと言い、学ぼうと活発に質問を発するクラスの雰囲気からも学ぶことが多かった。日本人だと、馬鹿な質問をしないようにと身構えてしまう部分もあるが、こうやってプライドの殻を破って、それぞれが得るものを得ようと、等身大で(ただ目標は高く)クラスに臨める雰囲気というは貴重だと感じた。

・Marketing: 満足度50点
マーケティングは、やはりマーケティングだ。どうしても現地の消費者感覚や、現地の常識を知らないと議論についていけないケースがたまにある。

Marketingでは、毎回ケースを議論するHBSスタイルで授業が進んだ。毎回のケースに加え、4-5人単位のグループでの「ビールのポジショニング分析プロジェクト」「ゴキブリホイホイの消費者マーケティングプロジェクト」など、複数のプロジェクトをして、レポートを書いたり、クラスでプレゼンをしたりする。

ビジネススクール学生寮の勉強部屋にて満足後が低かったのは、毎回の授業への準備時間が長い割に、議論が表面的に分散してしまうケースも多く、個人的にROIが低いと感じたからだ。毎回20ページから30ページのケースを読み、価格戦略、市場調査等、スプレッドシートを開かないといけないエクササイズが含まれている形になり、1回の授業の準備時間は、私の場合5-6時間はかかってしまう。その割に、ケースの内容が濃くて授業が90分のみなので、部分的にしか突っ込んだ議論がなされなかったり、自分が興味のある視点から議論があまり盛り上がらなかったりする。ほかの授業の準備も非常に忙しい中、だんだんとケースをさっと読んで「しのぐ」方向に走るようになってしまい、ますます授業のROIが低く感じてしまう循環に入ってしまった。

面白かったのは、2つのグループ・プロジェクト。ビールのポジショニング・プロジェクトでは、実際にPalo Altoの町に繰り出してバーのビール・プロフェッショナルにインタビューしたり、MBAの学生にアンケートを取ったり、ちょっとしたプロジェクトちっくな経験もしたりする。ゴキブリホイホイの消費者マーケティングプロジェクトでは、それぞれのチームがTVコマーシャルの叩き台を作ってお互いに見せ合ったりする中で、アメリカ人の感性や、マーケティングのティップスなどを学んでいった。アメリカでは、フットボールのスーパーボールでのTVコマーシャルが毎年非常に注目されるが、そういったコマーシャルを授業で見て、いかにそれぞれが効果的か議論する授業などでは、アメリカ人の「受け取り方」がいろいろと感じられて面白かった。

・Modeling: 満足度75点
Modelingでは、エクセルやアクセスでの基礎的なシミュレーションから、モンテカルロシミュレーションなどいろんなモデリングの仕方を学んでいく。教授が非常に面倒見のいい教授で、たくさんのレビューセッションを設け、1人1人に詳細に技術指導をしてくれる。私はコンサルティング出身だったので、ほとんどの内容はすでに知っている内容で、復習+αといった内容であったが、それでも同じ内容をいろんな人が違った角度でシミュレートしたり、また知らなかった効率的な技をいろいろと学んだり、「実務として、実際に役に立つ」勉強をすることができたと思う。

まさしく、シミュレーションの実務指導学校、といった感じで、高尚な議論はないが、教授がまさしく手とり足とり技術指導をするという、非常に効率的かつ実務的な授業内容で、シミュレーションのバックグラウンドがない人にとってはすごく役に立つ経験になったと思う。これまた多くのグループワークが課せられたが、やはり投資銀行の人のエクセル・スキルは素晴らしいなと感じた。(マウスを全く使わずにショートカットでバンバン作業をしていく様子は壮観。コンサルタントにとってもエクセルは基本技の一つだが、投資銀行にはかなわない)。エクセル術もさらに研ぎ澄まされ、一人満足気味である。

・Data and Decision Making(D&D): 満足度75点
確率、分散、回帰分析、意思決定ツリーなどを学ぶ授業。授業は基本的に講義形式で進む。正直、日本人にとっては簡単な授業であったが、文系で統計についてはそれほど詳しくやっていなかった部分が補強できば部分と、regression(回帰分析)について、コンサルタント時代に使っていたいろんな分析の学術的意味をようやく知れたあたりが学問的な収穫。

そして何より、授業の中で実際の企業とコンタクトをして、Regressionを使って企業の問題を解決するというグループ・プロジェクト(数週間)があり、これが楽しかった。グループのメンバーもよく、皆やる気バンバンで、夜中までエクセルと格闘しながら、企業担当者とのテレカンを何度もこなした。コンサルタント・バックグラウンドだった私がなんとなくグループをリードする役割を担わせてもらえたので、英語でグループをリードし、現地の企業と英語でやりとりをする経験を積めた意味で、自分としては大きな経験としての収穫になった。

基礎コースを取ったので、授業の準備は全くしなくても授業が理解でき、かつ楽しく学問的・経験的な収穫を得られたという意味で、とってもROIの高い授業だったと思う。

・Ethics: 満足度70点
講義&演習形式で、ビジネス倫理について学ぶ。ビジネス倫理というより、哲学的な考え方をいろいろと学び、それをビジネスのジャッジメントに当てはめていくという内容。教授が神経質な感じでダイナミクスに欠ける授業進行になったのが非常に残念だが、内容自体は面白かった。

冬の青空(自宅前にて)株主価値最大化こそが企業の社会的責任だとするFreedmanの思想、それぞれが自分の利益(Self interest)を追求すれが神の手が社会正義を実現してくれると考えるHobbs等の思想、関係者全体の利益最大化を考えようとするユーティリタリアン(act utilitarian / rule utilitarian)思想、結果ではなく動機や義務の全うが大切だと考えるカントの思想などなど、相当単純化して書いてしまったが、自分の倫理(含むビジネス倫理)を打ちたてる上で参考となる思想の種類を、一つ一つ学んでいった。

Ethicsの授業の考え方の基本として、自分がどんな思想にフィット感を感じるのか、今のうちにしっかりと深く考え、「自分はUtilitarian的な思考だ」「自分はKantian的な思考だ」と、自分の原理原則を打ちたてておかないと、倫理的に難しい判断を急に迫られた際に、判断する軸が分からずに、何となくその場の瞬発力で判断してしまうようなことになる。難しい判断、混乱する判断を求められた際には、自分が寄って立つ原理に立ち戻って、後々自分の判断をきちんと対外的、対内的に理路整然と説明できるように準備をするべきである、という思想に寄っている。そのため、授業では典型的な思想を1つ1つ学び、それを実際のケースにあてはめた場合にどのような判断、行動を取ることになるのか、演習形式で学んでいくというスタイルと取っている。

私自身は、Act Utilitarian(関係者全員の総利益最大化ができる選択肢を取る。自分の利益に固執しない)になりたいと願いつつ、実際はKantian(行動が起こしうる結果で判断しているのではなく、自分の動機、役割の全うなど、自分自身の内面との整合性、説明可能性で物事を判断している)的な行動をとってきていることに気づかされた。

・Micro Economics: 満足度50点
経済学の基礎について学ぶコース。こちらも基礎コースを取ったので、講義形式で、みっちりと基礎からお勉強。これも日本人にとっては過ごしやすいコース。数学的な頭の体操を沢山したが、これまでの仕事内容ともあまりリンクしない内容で、それほど興味をそそられなかった。教授は非常に教え方がうまく、経済学を始めて学ぶ私でも理解しやすかったが、ただ、他にいろいろと興味のある授業がある中で、相対的に優先度が下がってしまった。


総じて、先学期は数学的な科目(Accounting、D&D、Econ)が多かったため、私にとっては過ごしやすかったと思う。ただ反面、すべての授業で3-4人のグループを作り、それぞれのグループで授業の準備をするという設計になっていたので、とにかくグループワークが多かった。授業内でのグループワークは多いが、準備は基本的にそれぞれ別々にやっていた1学期目と比べると、その点が大きく変わっている。そのため、先学期は相当の頻度で夜遅くまで友達の家や、ビジネススクールの学生寮(Schwab)の勉強部屋で頭を寄せ合って勉強することが多かった。グループでの共同作業は、いろいろと非効率なこともあり大変だが、とりあえずいろんな人を深く知れたという意味で、とてもよかったと思っている。

そんな訳で、先学期の簡単な総括でした。
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