Stanford MBA 心の旅路

Stanford大学でのMBA(Stanford GSB)留学に奮闘する、外資系経営コンサルティング・ファーム勤務の若者の心の日記blog。 コンサルティングの仕事、MBA受験からスタンフォードGSB合格、スタンフォードMBA生活、帰国にいたるまで。

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厳しい警備冬休みには、インドにも再び行ってきた。テロの直後ということで緊迫して雰囲気であったが、そんな中、パキスタンとの紛争の最前線であるカシミール地方に足を運んできた。知り合いの父親が政府高官でカシミール地方に滞在しているということで、その機を利用させてもらい、空港からは防弾の警察車で移動、警備には複数の武装兵が付くという、非常に緊迫した、しかし得難い経験をさせてもらった。

カシミール地方の西部は、パキスタンに実効支配をされている。我々が訪れたのは、その中でもインドが依然支配できているカシミールの州都Srinagarとその周辺。人口の99%はイスラム教徒で、過去にはヒンズー教徒が住んでいたが、パキスタンから資金が流入し、また圧力がかかる中で、カシミール地方のヒンズー教徒は虐殺や略奪にあい、結局町を去ることになったという。しかし元はインド領ということで、独立運動の抑制、治安の維持を目的とし、中央政府から派遣されたごく僅かのヒンズー教インド人が滞在をしている状況である。彼らは町でもヒンズー教徒と気づかれないように、外を歩く必要がある。町には夕方になるとイスラムのお祈りが響き渡り、モスクが立ち並ぶその様子は、インドとは思えない、まさしくイスラム国の風景であった。

カシミア地方の人々イスラムがヒンズー教徒を追い出してからは、町の発展が完全に止まってしまったという。昔はその美しい自然と独特の文化(木の彫り物、紙細工、カシミア、織物など、本当に素晴らしい工芸品が沢山この地域にはある)で、インドからの新婚旅行の行先ナンバーワンだった模様であるが、治安が悪化し、紛争が起こってからは店も軒を閉じ、多くの産業が衰退した。職にあぶれた若者は、給料がもらえるという理由でパキスタンから流入した資金によって独立運動の武装組織に雇われたりすることも多いという。

最初はショックを受けた町の物々しさだが、2日もいると慣れてしまうもの。また日中から停電が頻繁に起き、テレビの電波もしょっちゅう途切れたり、シャワーのお湯が出なかったり(カシミア地方の冬は極寒)と、その生活の不便さには多少苦労したが、これも2日もいれば慣れてしまう。

厳しい警備新年は、カシミア地方の山岳地帯、グルマールの山小屋ホテルにて過ごした。そこでは宿泊客(軍の高官やインドの中央政府高官とその家族など。外は数十台の軍用車に軍隊で万全の警備)による50名程度のささやかなカウントダウンパーティーが行われ、また前年インドのゴアで派手に過ごした年末とはまた違った素敵な年越しをさせてもらった。軍の高官が写真を撮らせようと外で警備をしている兵隊を室内に呼び、完全武装のライフルを片手に持った兵隊数名が平和なパーティー会場にゴソゴソと入ってきて必至でデジタルカメラを撮っている姿は、これまた不思議なものがあった。

芸術的なハウスボートそれにしても、この地域の工芸品は本当に豊かである。昔から、冬は寒くてあまり外に出られないので、多くの女性が家にこもって織物(カシミアを含む)や彫り物、紙細工などに精を出したという。平和なときは、それらを夏に都市に持ち出して売りさばくことで家計を保っていたとのこと。写真は船そのものが手彫りの美しい彫刻で飾られ、カーテンはすべてカシミアなどの手織物、家具や小さな道具まですべてこの地域の伝統工芸から作られているという素晴らしいハウスボートで食事をした際の写真。1隻の構築に8年以上かかり、1隻の値段は1億円くらいかかるという。インドの通貨に直すと、正しく本当の高級船である。料理はすべてカシミア地方の料理で、これはこれでおいしかったが、何より船自体が芸術そのものと言えるほどの美しい船であった。

ヒマラヤをバックにそして最後に、この地域は自然が本当に美しい。ヒマラヤの大山脈の盆地に位置するSrinagarは、回りを見渡せば早大なヒマラヤが連なり、町の中にはうねり狂う大きな河が流れ、やがて大きな湖であるダル湖へと注いでいる。特に、グルマール地方の真っ暗な冬の夜中に見た満点の星空は、これまでに見たどのような星空に比べても圧倒的に印象に残る夜空であった。

クラスメートの父親の官邸知り合いの父親の家は丘の上に建っていた。首相官邸のような形で、執事棟と、家族や本人が済む住居棟が分かれて建っている。敷地は厚い壁と、ライフルをもった兵隊によって警備され、その敷地より高いあらゆる地点(山の上も含む)の主要部には、警察の警備隊が配備され、高台から敷地を狙えないように守っている。地域では毎日のようにどこかで大小の紛争があり、人が死んでいるという。家族から聞いた過去の様々なイスラムとの衝突の様子や、彼らのパキスタンに対する複雑な感情などを聞くにつれ、改めて、日本で平和な日常を送れることに対する感謝の気持ちを抱かずにはいられなかった。
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今夏、カシミールに行く予定ですが、同行する友人の両親がカシミールの治安について心配しています。治安はそんなんに心配ないという情報をいただければ幸甚です。
私の友人がカシミール人で、もちろん彼は100%大丈夫と言ってくれてますが、両親は日本人の情報もほしがっています。

2011.05.25 06:35 URL | sasa #- [ 編集 ]












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