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Stanford MBA 心の旅路

Stanford大学でのMBA(Stanford GSB)留学に奮闘する、外資系経営コンサルティング・ファーム勤務の若者の心の日記blog。 コンサルティングの仕事、MBA受験からスタンフォードGSB合格、スタンフォードMBA生活、帰国にいたるまで。

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ワインを楽しむ最近、ワインにハマっている。これまでもスタンフォード(ナパバレーが近い)ではほぼ毎週2本ずつくらいはワインを開けていたのだが、やたらめったらワインを飲んでいただけではワインの奥深さは理解できないことが、最近ようやくわかってきた。
夏休みに日本に帰国していることを契機に、ボルドーを含め、いろいろと基礎から勉強をしてみている。といっても、この3週間半で、覚えている飲んだワインの本数を数えてみたら、なんと48本。。。(皆と分け合ったワインも1本と勘定)。その意味では、より一層「やたらめったら」ワインを飲んでいるわけでもあるが、そんな中で、最近ワインについて感じていることをいくつか書いてみたい。

ワインは素晴らしい交流のツール
日本にいてワイン活動をした数週間で、多くの年配の知り合いができた。いずれも私の年齢よりは一回り近く以上年上の方々ばかりで、ワインを共通の趣味として、そういった方と仲良くなれる(かわいがってもらえる)のはとても貴重なことだと思う。また、自営業、外資系やプロフェッショナル職業、金融関係などにお勤めの方に出会うことも多い。

そして何より良い点として、初対面の方とも、すぐにお酒がまわって打ち解けられるのが最高である。これは本当にワイン会のメリットである。特に高いワインを何本か持ち寄って試飲しようという会では、あまり食事をとらずにどんどん飲むものだから、すぐに酔いが回る。これは参加していると面白くて、中盤戦になると皆ロレツがまわらなくなり、顔がゆるんで、どんどん「無礼講」になっていくのだ。集まっている人は「高貴」な感じな人が多いのに、初対面でも後半は口も滑らかになり居酒屋での同窓会のような雰囲気になったりするから面白い。

そして何より、ワインというのは人が集まって飲むのには最高の材料である。特に珍しいワインなどは、一人で飲むより、みんなで飲んだ方が喜びを共有できて思い出にもなるし、且つ、複数のワインを少量ずつ飲め、お得である。カリフォルニアにいたときの最大の悩みが、独り暮らしなのでワインの消費本数が伸びないこと。毎回比較したい2本を同時に開け、比較しながら1週間ほどで開けていたのだが、やはり段々と酸化してしまう。5本、6本のワインを一気に飲めるのは、仲間で集まってワイワイやるメリットだろう。そんなわけで、ワインというのはみんなが集まるいい材料になる。

ワインは大人の玩具
「知」+「五感」で楽しむ
シャトー・ラトゥールのコルクはやはり長い私はこれまで、一切「知」には重きを置かず、「ワインの蘊蓄を語る奴にだけはなりたくない」と思い、ひたすらいろんなワインを飲んできた。「おいしい」「おいしくない」。これだけが本質だろう。だったら、いろんなワインを飲んで、「おいしい」ワインを探そう、と。それがカリフォルニアでワインを飲み始めたときの気持だった。今もその気持ちは基本的には変わらない。しかしこの数週間、日本でいろんな本を読んだり、ワイン通の方、業界の方にお話を伺う中で、一方でワインというものは、そもそも「知」+「五感」の両方で楽しまなくては、楽しみのポテンシャルが開かれないこともわかってきた。

ブドウの種類、生産地、生産者、ビンテージ、保存状況、製造方法。。。ワインには他のアルコール飲料と比べても非常に数多くの「変数」が存在する。そして歴史があり、逸話がある。それらの多様な変数によって有機的、複雑に味・香り・色が変化する。そしてこの微妙な味・香り・色の違いを、「知力のサポート」を働かせて味わうことによって、単なる味覚を超えた知的な興奮、「体験」を得るというのがワインというゲームの楽しみ方なのだ。

自動車好きの人の例で考えるとわかりやすい。車が好きな人は、いろんなメーカーのいろんな車種の年式ごとのデザイン、各種スペックや希少なものは生産台数など、いろんな知識を仕入れるだろう。そして、あの憧れの車に乗ってみたいと、願う。そういった知識、車の強みや弱みの知識があって尚、車を見たり運転した時の喜びは増す。鉄道でも同様だろう。車体の種類・構造や歴史、運行ダイヤルや運転スピードの加速・減速地点など、いろいろな知識を仕入れることが自体が楽しい。またそれを実際に見に行って、写真を撮って、乗ってみて体験することが楽しい。よりいろんなことを知れば知るほど、実際に見てみたくなるし、また乗ったりしたときの喜びも増すだろう。絵画や芸術も同様だろう。

ゲームのルールに乗って、舌を教育する
ボトルを空けまくる。。。あるワイン雑誌のテイスター(ワインを試飲して採点する人)と一緒に、いろいろなワインを試飲する機会があった。ワインを飲んでは、参加者が点数をいい合い、その理由を交換しあうのだ。私は初心者なので、私が「おいしい」と感じて高得点をつけるものと、彼が高得点をつけるものが、当然食い違ってくるのだが、どこで食い違うのかを見ていると、一定の法則があることが分かってきた。

たとえばボルドーのカベルネ主体のワインで言えば、私はそこまでタンニンが強くなく、まとまりがいい早熟系のワインの方が「おいしい」と感じるので、高得点を付ける。メルローならともかく、カベルネの渋いやつは、私には強すぎる。しかし彼は、そのように早熟系のワインは「力がない」「余韻が短い」「味がフォワードだ」「軽い」といって、低めの点数を必ずつける。逆に、凝縮度が高く、タンニンもしっかりしていて(且つこなれていて)、立体感のあるようなワインに高得点を付ける。そして実際、私が好きなようなワインはそれほど高価でなく、彼が高得点を付けるワインは、とっても高価なクラスになる。

プロの間では、同じワインを飲んでも5点以上のブレが出ることはないという。ワインの採点法は、いろいろと種類があるが基本的に減点法である。たとえば、香りがシンプルすぎたり、余韻が短かったり、オークが強すぎたりするたびに、減点されることになり、100点満点で採点をする。つまり、暗黙のうちに「完璧のワイン像(100点ワイン)」というのをプロの間では共有しているのである。そんな彼に、「高い点数をつけるワインを、あなたも”本当に”おいしいと思うのか?」と聞いてみた。答えは、「もちろん」とのこと。本当だろうか。では、力強すぎず小さくまとまったワインを「おいしい」と思う私の舌は、悪いのだろうか。そうではない。実はここに、ワイン界のカラクリの一面があるように思う。

最初はまとまりの良いワインを「おいしい」と感じた私も、彼の蘊蓄を聞き、また彼が最高得点をつけたワインが数十万円だと聞いたり、いろいろと話を聞いているうちに、だんだんとそちらのワインの方が「おいしい」(のでは?)と感じるようになってきた。「確かに、これほど果実味に弾力性があり、複雑な味が中でうまく渦巻いているワインもないかも…」などと。自己説得プロセスである。このプロセスが、まさしくワイン界のカラクリであり、舌を頭で「教育」するプロセスなのである。結局、そんなものだろう。そもそもアルコール自体が本当に「味覚」としておいしいものなのかは分からないし、でもそれを後天的に、「おいしい」と脳に教えてきたのが「食文化」である。香りのきついブルーチーズをおいしいと思うのもそうかもしれない。

そんなテイスターの方から、おもしろい話を聞いた。フランスのワイン界でも、ソムリエやワイン評論家は、ワインの評価を出す際に大いに「空気を読む」という。大御所がおいしいといえば、おいしい。多勢がおいしいと言えば、おいしい。本当に実力があって、自信がある一部の人々しか、多勢の流れに逆らうような評論はしないという。私もその話を聞いて、その食事会の最後の方では、「建前では××点。でも本音は××点。」などと言ってふざけていた(テイスターの方は嫌がっていたが笑)。しかしそんな私は、未だ舌の「教育」が足りないのである。テイスターの彼は、すでに多勢が高得点をつけるワインを、本人が本当に「おいしい」と感じるまで、舌と頭脳を一体化させているのである。そしてその基準に則って、ワインを評価し、ワインを楽しんでいるのである。本当のワイン通になるとは、もちろんボルドーやブルゴーニュ、トスカーナなどの地名や畑について詳しくなることでもあるが、加えてワインの長い歴史の中で「プロの多く」が「おいしい」と「考える」ワインを、おいしいと認識できる味の理解と舌を持つことであるとも言えるのであろう。

しかし残念ながら、私はそんなところまでは行きたくない。ワインの知識がワインを飲む際のスパイスのようになって、より楽しみが広がることは確かだと思う。その意味ではこれからもワインを少しずつ勉強し、「知」と「五感」でワインを楽しむことは続けていきたいとは思うが、舌に関しては、あくまで自分のいまの感覚でおいしいものはおいしい、おいしくないものはおいしくない、というシンプルなスタンスを守っていきたい。「あ、こういうのがプロがおいしいっていうワインなんだな」という感覚は少しずつ理解できているが、それを「おいしい」と言ってしまっては、なんかちょっと寂しいし、何よりお金が持たないので(笑)。

さて、そんな訳で「素人」の私がここ数週間に飲んだ数十本のワインの中で「おいしかった」と私が素直に思ったワインを、忘れないように次の稿で記しておきたい。(どこまで覚えているか不安ですが。。。)
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ワインでここまで語れるのは素晴らしい。中国にも美味しいワインがありますが堪能しましたかぁ?

2008.08.05 10:02 URL | K2 #- [ 編集 ]

お久しぶりです!お元気ですか? 中国ではワインはトライしませんでした。。。次回訪問時の楽しみにしておきます笑

2008.08.05 17:37 URL | ひろお #- [ 編集 ]












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