Stanford MBA 心の旅路

Stanford大学でのMBA(Stanford GSB)留学に奮闘する、外資系経営コンサルティング・ファーム勤務の若者の心の日記blog。 コンサルティングの仕事、MBA受験からスタンフォードGSB合格、スタンフォードMBA生活、帰国にいたるまで。

スタンフォード正門より(パームドライブ)さて、春学期が終了して夏休みが始まってから多少時間がたってしまったが、忘れる前に、改めて1年目最後の春学期の総括をしておきたい。春学期に履修した授業は以下の5つ。この学期から選択科目をとる学生も多いが、私は2年目の必修も前倒しで取る等、なるべく必修を終わらせたかったこともあり、今回も前学期同様、必修のみを履修した。
・Operations
・Corporate Finance
・Managerial Accounting (Cost Accounting)
・Politics and Economics
・Human Resource Management


今回も、すべて基礎コースを履修したのだが、正直、物足りない感じが多少した。特にAccountingやFinanceは、もう少しレベルの高いコースをとってもよかったかもしれない。その分いろいろと課外活動に精を出せた部分はあるし、基礎固めにはなった科目も多いが、エキサイトメントという面では、基礎コースはやはり多少見劣りする。そんな訳ですが、それぞれの科目ごとに、一言ずつ総括を。

・Operations: 満足度85点
在庫管理、品質管理、生産システムなどを学ぶコース。ケースを主体とする授業であったが、多くの数学的な問題を解く宿題なども多く課され、またテーマが製造とあり、日本人学生にはやりやすいコース。学んだ理論はいずれも私にとっては目新しく、しかし考えればシンプルで当然と言えるもので、今後も役立つものが多かった。このコースに関しては基礎を取ってよかった。EOQ理論、Newsvendor理論、Queuing理論など。私は理系ではなかったので、Standard Deviationなどの概念を在庫管理や製造プロセス、サービスの待ち時間計算などに応用する考え方は、とても現実的で役に立つ内容だった。また、以前の稿でも触れた工場マネジメントのシミュレーションをした授業はとても面白かった。授業に派手さはまったくなかったが、グループワークも多く、満足度の高い授業であった。

・Corporate Finance: 満足度50点
基礎コースを取ったのだが、これが本当に基礎過ぎた。教授も着任数年目の新人教授で、すでに一学期目で一度触れた内容をおさらいするような内容が多かった。内容は、Valuation(WACC, APV)、Capital Structure, Agency Problemsなどを中心にし、最後にみんなが知りたがるトピック(M&A、Private Equity、Hedge Fundなど)について毎回深堀をするという内容。せっかくケースを読んできても、あまりケースについて突っ込んだ議論をせず、基礎の復習という感じになってしまうので、本当の初心者なら逆に満足度は高かったのだろうが、ちょっと物足りなく感じた。来学期、もうちょっとタフなFinance系の選択科目を履修する予定。

・Managerial Accounting (Cost Accounting): 満足度40点
こちらも基礎コースを履修し、内容がやや基礎すぎた。Cost Accountingということで、ABCアカウンティングや、原価の処理方法などをいろいろと学んだ。目新しい学びも多くあったが、基本的に前職でやったことがあるようなものが多く、やや退屈だった。ただ教授はとても面白い教授で、授業とは関係ないが、毎回授業の合間に10分間の休憩を入れ、その際に、アメリカ現代文化に関する様々なクイズを出してくれ、むしろそれが面白かった(トリビアみたいな感じのクイズや、今の有名人のエピソードクイズなど)。

・Politics and Economics: 満足度70点
大学が法学部だったこともあり、複数あるコースの中で法律的な側面を重視したコースを履修。特許法などを中心にケース&プレゼンテーション&ディスカッションで理解を深める。履修人数が少なく、10数人しかおらず、またネイティブの学生がほとんどで、学生の中には政府関連のアドバイザーや弁護士などが複数人いたこともあり非常にカジュアルながら本質的な議論が多くなされた。2年目の選択科目はこのような雰囲気なのだろう。アメリカでいかにロビー活動を展開するか、またいかに業界団体やロビイストと政治・経済が影響を及ぼしあっているかなどを知るうえでとてもよい授業であった。政治献金やロビイストの活動などをとっても、つくづくアメリカはわかりやすいシステムをもった国だなぁと感心する。若い教授であったが、非常に優秀な弁護士でもあるらしく、なかなか熱気のある授業だった。

・Human Resource Management: 満足度60点
毎回ケーススタディを元に議論をするHBSスタイル。教授がエネルギッシュで、2回に1回はゲストスピーカー(ケースの当事者)や学者(関連する学説などを紹介)を招き、クラス内にいろんな緊張感やダイナミズムを巻き起こすのとてもうまい教授であった。ただ、内容自体はそれほど目から鱗のものがあるわけでもなく、いろいろな事例を学ぶ上ではよかったが、ケースの準備に時間がかかる割にはそれほど得るものがあったような感じではなかった。

といった感じで、今学期はやや基礎コースを固め取りした悪い面が出てきた感じがする。授業以外にいろんなことに手を出したい、また英語のハンディキャップもあるので、あまりタフなコースは取りたくない、ということで、必修はすべて基礎コースの履修を選択したのだが、もう少し経験がある分野に関しては応用的なコースを取ってよかったと思う。

さて、いよいよ1年目が終わり、いよいよ次の9月中旬から2年目が開始する。2年目は、名物授業目白押し、選択科目も取りたいものをどんどん取れるということで、これからが本当のスタンフォード生活の幕開けであると思っている。また基礎科目であったような大量の基礎トレーニング的な宿題も減り、ゴルフや交流、旅行や起業活動など様々な活動に割ける時間も1年目よりも一層増えていくと聞いている。また学生寮を出て、多くの学生がオフ・キャンパスに仲のいいクラスメートと暮らすことになり、これまで学生寮の学習室でやることが多かったグループスタディにおいてもいろいろと違った交流の仕方になってくるに違いない。現在日本に戻ってきているが、また時間を見つけて、1年目の総括、それから2年目の抱負について自分なりに整理してみたいと思っている。
| ホーム |