Stanford MBA 心の旅路

Stanford大学でのMBA(Stanford GSB)留学に奮闘する、外資系経営コンサルティング・ファーム勤務の若者の心の日記blog。 コンサルティングの仕事、MBA受験からスタンフォードGSB合格、スタンフォードMBA生活、帰国にいたるまで。

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ジャパンパーティーにてスタンフォードで韓国、中国の人たちと話をしていて、あるときふと驚いたことがある。なんと、私と彼らが読んでいた漫画が同じなのである。たとえば「スラムダンク」「ドラゴンボール」「名探偵コナン」等々。日本の歌手などにしても、会話が通じることも多い。他の友人に聞いたところ、タイやベトナムなど他の国でも似たような状況だという。

先日、現在お世話になっている会長さんに連れられて、社長さんたちの交流の場である「水曜会」という宴会に末席として参加させてもらった。その中で、日本企業のグローバル化を支援するためのベンチャーキャピタルを経営されていらっしゃる方がおり、その方がこんなことをおっしゃっていた。

「これまでは製造業などが海外進出の中心だったが、アジア各国の消費経済の拡大の中、消費者が一段上の生活を求めだしている。その際、日本基準のこまやかさ、品質(ファッション、音楽、ブランドなど)がアジアから一つの目標として捉えられてきており、サービス産業の対アジア進出は、今後ひとつのチャンスになるかもしれない」

海外からの対日直接投資の額が伸び悩む一方、日本企業の対外直接投資は増加の一途をたどっている。成熟化した国内市場から、海外に活路を求める企業が増加しているのは理解できる現象である。その際、これまでのような製造業だけではなく、今後はもっと生活スタイルに関わるようなサービス産業がアジア進出していくチャンスがあるだろうというのである。

日本にいると、どうしても欧米(&中国インド)ばかりを見がちだが、身近な東アジア、東南アジアの国々の若者が日本文化にあこがれ、親近感を持っているとするならば、それを活用したサービス産業の進出投資というのもありうるんだなぁ、と興味深く感じた。
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Stanford GSBスタンフォードGSBは、ジェネラル・マネジメント教育に長けているとも言われるが、中でも長けているのがアントレプレナー(起業家)教育。こればかりは、スタンフォードの大学説明会を聞きに行った時から強力な「オーラ」を感じた。私自身は、決して起業をしたいと思うようなタイプではなく、コンサルタントとして、参謀として他人をサポートする役割でもいいと思っていたが、スタンフォードに来て1年弱が経つ現在、自分も気が付くとアントレプレナーに片足を突っ込んでいることに気づく。スタンフォードは、地理的にもシリコンバレーの真隣に位置し、ベンチャーキャピタル(VC)の総本山であるサンドヒルロードが大学の敷地の横(というかほとんど中)にあるという絶好のロケーションにある。ここで生活をしていると、知らぬうちにだんだんと起業というものが身近で、また魅力的な選択肢のように思えてきてしまうから不思議である。

なぜ、スタンフォードはアントレプレナー教育が優れていると言われるのだろうか。自分の生活を振り返ってみて、3つほど要素を挙げてみたい。

1.起業家に触れる機会が多い
スタンフォードでは、とにかく起業家に触れる機会が多く、これが知らぬ間に起業を身近なものにさせていくのだと思う。まず、クラスメート。スタンフォードの学生は、やりたいことが多様であるのが一つの特徴だと思うが、その中でも起業をしたい、または起業家であるクラスメートが2割弱くらいはいる。一学期目のスタディ・グループで一緒になった4人のメンバーの中でも、2人ほどアントレプレナーがいた。1人は韓国人で、父親が韓国で有名な財閥の社長で、彼は父親から資金をもらい、ビジネススクールに入ってきた段階で、すでに3つか4つのビジネスを立ち上げており(失敗も含め)、かつさらに新しいビジネスを立ち上げている最中であった。もう一人はパキスタンのコングロマリットの社長の息子で、彼もファミリービジネスという意味で、すでにグループ内の繊維会社と携帯電話会社の社長をやってきていた。

それから、授業と教授。授業でも、特に選択科目ではアントレプレナーに関する名物授業が目白押しである。私はまだ1年生なので選択科目はたくさんは取れないが、起業に関する大人気の講義がいくつもあり、皆がそれを取ろうと殺到するという状況がある。それから教授自身も、自身でビジネスを起こしている教授も多く、彼らの体験談の共有などを通しても、起業が段々と身近なものとなっていく。

そして、授業外でも様々なイベントがある。ゲストスピーカーに多くの起業家がやってきたり、ベンチャーキャピタリストがやってきたりする。またリクルーティング活動の際のインフォメーションセッションとして、ベンチャー vs 大企業CEO vs 投資家など、皆が目指したいようなキャリアについて、卒業生がいろいろと率直な悩みや楽しみなどをシェアしてくれるセッションなどがあったりする。とにかく授業の内外で、アントレプレナーに気軽に触れることができる機会が多いのである。そして、皆、アントレプレナーを尊敬する。「起業家=かっこいい」。人に雇われるのではなくて、自分から世の中を切り開いていく。そんな非常にポジティブなイメージが起業家に対して持たれているのである。起業家に触れる機会が多く、そして皆が彼らを尊敬している雰囲気が伝わってくる。これが1つ目の理由である気がする。

2.実際にチャンスが多い
スタンフォードは、シリコンバレーにあるといっても過言ではない。シリコンバレーには、多くのベンチャーが集まっているし、またそのベンチャーに投資をしようと多くのベンチャーキャピタリストが集まっている。普段はなかなかコンタクトすることが難しいベンチャーキャピタリストであるが、スタンフォードにいると、彼らとのコンタクトも非常に容易である。何かビジネスのアイデアがあった際に、資金を獲得するチャンスが大きいのである。

クラスルームにてまず第一に、クラスメートにベンチャーキャピタリスト出身者が沢山いる。まず、彼らにビジネスプランをぶつけ、ベンチャーキャピタリストがどんな反応をするのかをチェックすることができる。それから、アイデアが面白ければ彼らの会社に紹介をしてもらうことだってできる。

ベンチャーキャピタリストの方からも、投資できるアイデアを求めてスタンフォードにやってくることも多い。たとえばアントレプレナーシップ・クラブという、起業家クラブでは、ベンチャーキャピタリスト・スピードデーティングというイベントが定期的にある。要は、VCとビジネスアイデアをもつ学生とのスピード・デートである。20人程度のVCがイベントに訪れ、また20組程度の起業家(スタンフォード学生)が、1組5分ずつ、VCに次々とビジネスアイデアをぶつけ、その場でフィードバックをもらうのだ。その後は学生とVCでの懇談会が設けられ、そこでお互いに活発な交流がなされる。また、スタンフォードの卒業生がVCをやっているケースも多く、卒業生のデータベースから名前を調べて直接連絡を取ることも容易である。VCの総本山であるサンドヒル・ロードがキャンパスの真横にあることからもわかるように、とにかくビジネスにお金を出してもらうチャンスが非常に大きいのである。

それから、起業をしたいと思っている人が集まっている意味で、パートナーを探しやすい。スタンフォードでは、ビジネススクール外でも、コンピューターサイエンス、バイオ、エンジニアリングなどの学生も、起業に関心のある学生が多い。彼らとビジネススクールの学生が知り合う機会も多く、彼らの優秀なアイデアが手に入りやすい環境であると言える。

最後に、周囲のサポート体制もしっかりしている。まず、卒業生・教授を含め、起業のアドバイスをくれる方が大勢いる。相談相手が沢山いるのだ。教授のビジネスに対する協力度合いも、日本とは大きな違いだと思う。ある友人のアントレプレナーが、英語教育関連のビジネスを立ち上げており大学に英語教材の開発における協力を依頼しに行った際には、すぐにスタンフォードの英語学科の長が相談に乗ってくれ、1か月程度であっという間に友人の会社はスタンフォードが開発したある英語プログラムのある国での販売契約をもらっていた。特にビジネススクールの教授となると、地元のベンチャーキャピタリストと組んで、学生のアイデアに投資を実際にしている教授などもいる。とにかく敷居が低く、皆アイデアをポジティブにとらえ、サポートしてくれようとするのだ。

3.雰囲気と天気
夏のスタンフォード最後になるが、雰囲気と天気という、曖昧なものも大きな役割を果たしていると思う。スタンフォードは、とにかく協調的な雰囲気を持った学校だ。最初の説明会でも言われたが、せっかく競争をしてこういう学校に入れたのだから、入ったなら、もうお互いの競争はやめて、お互いにやりたいことに伸び伸びと挑戦できるようにサポートしあおう、というコンセプトがある。実際、ビジネススクールでの成績は外部には公表されないし、宿題でもグループワークが多く、グループ全体で同じ成績がつけられるなど、各学生がツバぜり合いをするのではなく、お互いリスクを取っていろんなことに挑戦できる雰囲気を作り出している。そういう和気あいあいをした雰囲気、心の余裕が、新しいことに挑戦できる場を作り出していると思う。

そして、天気と地理の要素は大きいと思う。スタンフォードは、毎日晴天である。カラっと晴れた青い空に、緑の奇麗な芝生と大きなオテント様。そんな天候の中、広い視界の開けた道路を車で走りぬける。大学はタダっぴろく、すべてが大柄である。そういう生活を送っていると、だんだんと人間は楽観的になっていくものである。「ま、いっか。」というか、「ま、やってみるか。」というか、段々と気持ちがでかくなり、リスク感覚が鈍ってくるのである。まぁ、人生多少失敗しても、やりたいことやってみるか。そんな気持ちにさせてくれる天候と地理の存在がある。

それから忘れられないのが、豪華な住宅街の存在。大学の正門に続く大通り(University Avenue)の先には、有名な大豪邸が立ち並ぶ住宅街がある。木々に囲まれた先に優雅なゲートがあり、その先にみえる豪快な建物と広々とした空間、そしてヤシの木。それ以外にも、ちょっと大通りを外れると、たくさんの豪邸が立ち並ぶ。このあたりの住民は、すでにビジネスで成功をおさめ、家を何件も持っているような大富豪が多いと聞く。そんな成功者の勲章に囲まれて生活をするうち、またたまにそんな方にホームパーティーに招かれたりしてワインを飲んで優雅な時間を過ごしたりするうちに、成功に対するあこがれを持つようになったり、または成功が身近にあるような錯覚を起こしたりするのである。

クラスメートたち
そんなこんなで、スタンフィードで生活をしていると、だんだんと起業が身近な存在になってくる。私自身も、「いや、コンサルを5年半ほどやってて」、「あ、そうなんだ。実は友人が面白い案件をやっていて、今度相談に乗ってもらえない?」など、気軽な感じで起業の相談に乗ることも多く、そんな感じでアドバイスをしているうちに、気が付くと2件ほどの起業に足を突っ込んでいる。コンサルタントをやっていた面もあり、誘いが多い部分もあるだろうが、起業に興味のなかった私も、気がつけば多少興味を持つようになっていたりもする。

しかし、こちらに来ていろいろな起業家と話をして感じることは、意外と質にバラツキがあるということ。起業への敷居が低いこともあり、「え、そんな緩いアイデアで本当に起業しようとしてるの??」と、耳を疑うような例もいくつもあった。特に、若いビジネススクールの学生の案件は、詰めが非常にあまかったり、お小遣い稼ぎ程度にしかならず、大きな起業にはならないような案件だったりするケースが多いような気がする。経験がないから仕方ないのだろうが、彼らは憧れ・思い込みのような感じで、起業するという決意が先にあり、それで案件を探していたりもするので、うっかりおいしくない案件に食いついていたりするのである。個人的には、慎重な方なので、しっかりと勝ち馬を見極めてから乗るということが一番大切かと思うが、起業への敷居が低いことの反面か、質のバラツキが大きい。でも、意外とそんな緩いアイデアもしばらく立って様子を聞くと、結構ゴリゴリいろんな人を巻き込んで話が進んでいたりもして、それがまたスタンフォード、シリコンバレーらしさなのかもしれない。

それから頭が下がるのは、起業家の方の熱意。本当に、起業家はセールスマンでもあると最近思う。自分の信じるアイデアを、クラスメートに説き続け、仲間を増やし、力を貸してもらう。アイデアを教授に説き続け、投資家に説き続け、「絶対いける」「これはすごい」「誰々も協力してくれている」と自分のアイデアを宣伝し続ける。現在2人ほどよく話をする起業家(または起業しようとしている方)と話をするたびに、起業家って、こうやってアイデアを信じてもらうために、仲間に、社員に、投資家に、銀行に、売り込み続けないといけないのだなぁ、なんて思ったりもする。現在日本でお手伝いをさせていただいている創業者の会長さんを見ていても、たまにそんなことを感じたりもする。1人から始まって、他人を巻き込み、信者を増やして大きな会社にしていくのだから、生みの苦しみは大きいなぁと思う。

私はいきなり卒業後起業するということは、まずないとは思う。ただ、ここで学べる起業のノウハウなり、起業家精神というのは、長い目で見ると自分の貴重な財産になると思うので、しっかりと吸収をしてきたい。2年目は、スタンフォードでのアントレプレナー名物授業と言われる授業の2つ、Saloner教授の「Formation of New Ventures」、Grousbeck教授の「Managing Growing Enterprises」を運よく履修することができることになったので(人気授業はくじ引きがある)、今から非常に楽しみである。
日本の実家の駅前ついに春学期が終わり、期末試験を終え、ドタバタと引っ越しなどをして夏休みに突入した。6月からのバークレーでのサマースクール、9月からのスタンフォードの秋学期、冬学期、春学期を終え、この夏休みを終えるとついに1年が経過する。なんとも早いものである。

春学期の総括、それから1年間の総括はまた次の機会に譲るとして、夏休みの予定について簡単に書いておきたい。多くのMBAの学生は夏休みには就職活動を兼ねてコンサルティングファームや投資銀行、外資系企業等でインターンをするが、私の場合は会社から社費派遣をされていることもあり、会社とも相談の上、通常のインターンは行わないことにしている。かといって、何か面白い経験をしたいなと思い、日本の中堅中小企業で1人コンサルテーションのようなことを1,2社やろうかなと考えている。日本で2か月程度コンサルテーション活動を行い、アメリカ企業とは違った日本の中堅中小企業の実務をいろいろと見させてもらいながら、その後は世界旅行をしたいなと思っている。

先週末日本に帰国し、月曜から早速1社目の中堅企業(従業員500名ほど)で、働かせてもらっている。知り合いから紹介をしてもらったとある企業の会長さんが、この企業の会長さんと知り合いということで、そのツテで紹介をしてもらい、今回お世話になっている。オフィスでは会長と社長の席の間に机を並べてもらい、eメールをいろいろと転送してもらったり、電話の盗み聞き、私のミッションと関係のない会議まで図々しく参加させてもらうなど、日本の中堅企業の経営者がどのようにして日々を過ごしているのかを間近で体験させてもらっている。大学を出てからコンサルティング、そして海外MBA留学と、実業経験が足りないキャリアを積んでいることもあって、なるべく実務を経験させてもらいたいとお願いしていたのだが、会長も忙しい中、若いのが引っ付きまわっていろいろと面倒くさいだろうに、本当に親切に何でも見せてくれてとても感謝をしている。

会長と金沢にて中堅中小企業でのコンサルテーションをさせてもらうための準備(昨年から続けていた)の過程では、いろいろと紆余曲折があった。一人コンサルのプロポーザルを作り、知り合いのツテなどで複数の社長さんにコンタクトするも、いずれも冷たい返事の繰り返し。失礼がない程度にしつこく食い下がってみる中で、「29歳の若者が経営コンサルティング」というアプローチは日本の中堅中小企業には通用しにくいことが分かってきた。まず経営のセンシティブな情報、悩みを一介の若者に相談するなんて考えられない。経営の悩みを他人に公開するのは、とても怖いことである。それに相談したい経営課題が明確になっており、ちょうど誰かに頼みたいと思っていない限り、なかなかプロジェクトとしてお願いしてくれる形になどならない。またプロポーザルの中に書かれていたいくつかの言葉のトーンも、経営者からすると「若者なのに生意気な」と思ってしまうような部分もあったことに気づかされた。人は環境に染まると言うが、一生懸命注意していても外資系コンサルティングファーム→スタンフォードMBAという環境の中で、知らず知らずのうちにアメリカ的なサバサバとした考え方に私も影響されているんだなぁと感じ、対峙する相手によってはより一層注意しなくてはいけないな、と思った次第である。結局、アプローチをより受け入れやすい形に変え、最終的には何社かからOKの返事をいただくことができた。実際に何社やるかは未定で、ほかにやりたいこと(アメリカで手伝っているベンチャー立ち上げの支援、関心のあるあるテーマに関する活動、本を読む、等)との天秤の中で柔軟に決めていきたい。

いずれにせよ、そんな感じで夏休みは2か月程度日本におり、その間いろいろと自分のやりたい活動をしながら、その後世界旅行をしてみたいと思っています。
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