Stanford MBA 心の旅路

Stanford大学でのMBA(Stanford GSB)留学に奮闘する、外資系経営コンサルティング・ファーム勤務の若者の心の日記blog。 コンサルティングの仕事、MBA受験からスタンフォードGSB合格、スタンフォードMBA生活、帰国にいたるまで。

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Halloween Party!中間試験2日前の土曜夜9時から明け方まで、恒例のビジネススクールのハロウィーンパーティーがあった。


初の本格ハロウィン・パーティー。。。それにしても、、、、意外に、、、、予想を超えて、、、楽しかった。 とびっきりの仮装して、踊る、踊る、踊る。みな寝不足でストレスが溜まっていたのだろうか、皆とてもはじけていた。
Halloween PartyHalloween Party
音楽がうるさくて会話はほとんどできないが、出会えば抱き合い、踊りあい、写真を撮りあい、そしてまた踊る。そんな風景が次々と展開する。普段おとなしめな中国や韓国人女性も、「It’s far out of my comfort zone!!」と言いながら、相当大胆な格好をしてきて、なんだかんだ言ってはじけて楽しんでいた。

スタディグループのメンバーとDance floor

私もcomfort zoneを出るという意味で、当初は舞妓の女装を考えていたのだが(本当はこっちがcomfort zone?)、試験勉強も切迫していたため中国人・インド人の友人5人でスターウォーズのジェダイの仮装をお揃いで購入し、パーティーに臨むことにした。普段一緒に授業に臨んでいるスタディ・グループのメンバーも、また普段とは一味違った側面を見せてくれた。とびっきり仮装して、みんなで大いに盛り上がる。日本だとなんだか恥ずかしくてどこかでブレーキがかかってしまうけど、思いっきりやってみると予想以上に楽しいもんだなぁ。

Halloween Partyジェダイの騎士

大勢でのパーティーは会話の密度が薄いので個人的にはあまり好きでないのだが、今回はとても素直に楽しめてしまった。そんなポジティブな感想を持った、初めてのハロウィン体験談でした。

Dance floorDance floor
Dance, Dance, Dance!
Dance floorDance floor
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ファイナンスの授業で興味深いことを知った。主な産業国の市場の中で、日本の株式市場だけがアメリカ市場との連動性が極めて低く、独立性の高いマーケットだということ。

Japan Market写真のグラフは見にくいと思うが、右が日本以外の世界全体と、アメリカの株式市場の相関を見たもので、R2は0.85と非常に高いことが分かる。世界経済の一層のアメリカ連動化が進んでいる状況が見てとれる。一方で、左が日本とアメリカの株式市場のリターンの相関を見たもの。打って変って、R2は0.35と低い。世界全体がアメリカ経済と連動する中で、産業国の中でアメリカとの非連動が際立っている市場だという。ゆえに、投資家は変動リスクを分散するために日本をポートフォリオの一部に組み込むことが多いとのことであった。

2つの意味で面白いと感じた。1つは、世界(日本以外)の市場がこれほどアメリカと連動しているということ。日本でもアメリカ市場が下がれば日本の株も影響を受けることが多いので、アメリカと連動していると思っていたが、その程度は他国の方が圧倒的に強いのだろう。2つ目は、日本が産業国の中で唯一ユニークな動きをするということ。依然GDPでは世界2位で、うちわだけで経済が成り立つくらい大きな国内市場を持っているのと、言語と地理の壁があって、悪く言えば孤立、よくいえば自立した経済圏を他国に比べれば保っているということだろう。

Pumpkin Marketこれをポジティブにとるか、ネガティブにとるかは個人差のあるところだろうが、最近のアメリカ的な資本主義(短期の株主経済価値至上主義)に違和感を感じている私としては、多少感情的ではあるが、「日本はまだまだいけるな」、などと逆に誇らしく感じてしまったり。

さて、こちらは資本市場ではなく、カボチャ市場のお話。大学はすっかりハロウィン機運である。クラスメートは今週末のハロウィン・パーティの変装に余念がなく、大学外では農園にたくさんのカボチャがずらりと並べられ、今か今かと買われるのを待っている。カボチャが売られているメイン通りは、ハロウィン直前になると子供連れの家族車の大渋滞になるそうな。ハロウィンの夜には、小さな子供たちが列をなしてキャンパスの寮にもお菓子をせがみに来るとのこと。
Trick or treat!
小さな頃、アメリカ(Berkeley)に一時期住んでいたが、両親に衣装を作ってもらって変装し、友達と列を作って意味もわからず先生に言わされて町を歩き回った楽しい記憶がある。
今週の土曜が、GSBのハロウィンパーティーだ。
Pizza and beerEscondido Villageという私が住んでいる寮のスポーツ大会があったので、参加してみた。運動からはめっきり遠ざかっていたので、テニスの中級者トーナメントに参加してみた。予定では、さっさと1回戦で負けてピザとビールと日差しを楽しみながら試験の勉強でもしようかと思っていたのだが、試合の組み合わせが悪く(?)、運よく4連勝してしまい、なぜか準決勝まで進出してしまった。

戦略は極めて陳腐。サーブは全く入らないので、恥ずかしげもなく堂々とアンダーサーブを繰り出しながら(アンダーサーブは参加者の中で唯一私だけ)、強いストロークも全く入らないので、コート深くにゆる~いボールをコンスタントに返し続けるという全く面白みに欠ける戦略で、守りのテニスに徹していたところ、相手がいら立って自滅するというパターンで勝ち上がってしまった。毎回勝負がつく頃には、相手との間に気まずい雰囲気が立ちこめるという最悪の勝ち上がり方。それでも戦略を変えなかった(変えられない)のが勝因だろう。。。

Tennisさて、準決勝の相手は、白人女性。身長は私と同じくらいだが、相当ガッチリとしている。実はこれまでの対戦相手は、①太ったインド人、②小さな中国人、③ひょろっとしたノッポのアメリカ人、④やせ細ったタイ人という絶好の組み合わせだったので何とか勝ち上がれたのだが、彼女は相当手ごわそうだ。「よろしくね」と可愛らしい笑顔で握手をした瞬間がエキサイトメントの最高潮で、あとは下り坂のみの悲惨な試合運びとなった。剛腕サーブに剛速球ストローク。しかもコースを打ち分けられ、走り回って足腰は疲労困憊。ほぼストレートで6ゲームを取られた後は、小学校のいじめっ子といじめられっ子のような状態になり戦意を喪失したまま、敢え無く敗退。手だけでラケットを振り回しているような感じだったが、日本のごっつい男性よりもパワーがあるのではないだろうか。ゴッツい白人女性のパワーのすごさを思い知らされた。

Basketball court肉体的、精神的に打ちのめされた状態で中庭に戻り、皆に準決勝までよく勝ち上がったわねと慰められながらビールとピザを圃おぼりつつ、ふと隣に目をやると、バスケットコートででっかい白人と黒人の混合チームが、上空パスを多用した大人げない戦略で小さなアジア+インド人チームをコテンパにしていた。あ、あそこでも私が今経験したことと同じ現象が。。。(男性同士なだけマシかもしれないが。)パパとムキになって遊ぶ子供たちのような風景にも見えて、思わずおかしく思えてしまった。
会場: Memorial AuditoriumStanford構内のホールで有名らしいプロのフラメンコ公演があったので、チケットを取り、行ってきた。ビジネススクールのすぐ隣に大きなホールがあり、クラシックやバレー、ダンスなどが定期的に上演され、学生は格安の値段で鑑賞できる(フラメンコは19ドル)。芸術好きとしては嬉しい環境だ。

フラメンコを鑑賞するのは初めてだった。女性が赤いドレスを着て情熱的に踊るイメージくらいしか持っていなかったが、実際観てみるとイメージと異なる部分が大きく、予想以上に奥深いものなんだなぁと感じた。やはり何でも実際に見てみないとステレオタイプから抜け出せないなぁと思った。

一番イメージと違った点は、踊りだけでなく音楽が素晴らしく、むしろ音楽が舞台の半分を占めているということ。以下にいくつか私が感じた"意外"だったフラメンコの醍醐味を。

魂のこもった民謡的な歌
数人の男性が、スペイン人らしい高音域のかすれた声で熱唱する。1人が即興的な(実際は違うのだろうが)情熱的な歌を歌い、回りの男性はそれらを盛り上げる掛け声を頻繁にかける。(アーレー!などと声をかけていた。スペイン人の観客からも盛んに同様の掛け声があがっていた。)

手拍子とタップの多様さ
カスタネット、手拍子、靴のタップなどで、歌や踊りの最中は複数の男性が常にリズムを刻んでいる。非常に小刻みで心地良いリズムにのって、歌と踊りが展開される。なぜあれほど小刻みに、かつ音を変えながら手拍子ができるのか不思議だった。公演後は手がはれているに違いない。

ギターの華やかな伴奏
丸い温かなクラシックギター的な音色で(アコースティックギターの一種の、フラメンコギターという特別なものらしい)、多重に展開するアルペジオ的な演奏と、ジャランジャランと激しく弦とボードを叩きつける演奏で、リズムと歌に厚みを加えている。民謡感をあふれさせながらも、強弱とスピードの加減を急変化させる、難易度の高そうな、華やかな演奏だ。あれだけ弾けたら面白いだろうなー。

小空間の密な踊り
踊りの半分近くが、直径2メートルくらいの閉じた空間の中で濃密に舞われる。1名の踊り手を中心にして丸く小さく囲むように数人の歌い手が立ち並び、手拍子、歌、ギター、掛け声で踊り手を盛り上げる。その小さな空間の中心にエネルギーが濃縮され、踊り手は情熱的なフラメンコを舞う。

大胆で力強い男性の舞い
フラメンコと言えば女性の踊り、というイメージがあったが、男性の踊りも素晴らしかった。その中で1人、背が高く若めの男性ダンサーがいたが、彼の踊りが随一だった(一緒に来た他の友達も皆同意)。髪を振り乱しながら、大胆で、シャープで、情熱的ながらきめの細かい踊りを舞う。手足が長く、身体表現に感情が宿っているというか、観ていて引き込まれるものがあった。ダンサー構成は、女性1人に、男性4人。これが通常かどうかは分からないが、むしろ男性のフラメンコが舞台の大半を占めていた。

Noche Flamenca全体のトーンは、明るく情熱的に、というよりは、悲しみ+情熱。フラメンコはスペイン南部のジプシーから広まったと聞いたが、貧しい生活や、イスラムからの侵攻、ヨーロッパ各国の戦争の中で翻弄される民の姿が背後にあるのだろうか。史実については勉強不足で恐縮だが、民族芸術のいいところは、うんちくを加えずとも長い歴史の中で培われた人々の生活の根底に流れる感情や温度感を直接感じられることだと思った。悲しみや宿命を抱えつつ、恋に、愛に、友情に、またときに怒りに、悲しみに生きる情熱的な人間の姿がそこあるような気がした。

蛇足になるが、日本ではないなーと思い興味深かった観客の反応を1つ。若い男性ダンサーが情熱的に舞い、途中でスーツの上着を脱ぐと、会場中の女性陣から、「Wow!」の声が。日本人の女性なら、心では思っても声には出さないだろうなーなどと思った。(おばさま方は分からないが)
http://www.nocheflamenca.com/
Critical Analytical Thinking(CAT)」という授業では、毎週1つのテーマについて各自がレポートを作成し、それをもとに小グループで議論をする。毎回全員が同じ情報を与えられ、同じ課題を与えられる。特に前回のテーマは分析的な堅い内容で、価値観や判断の相違が生じにくいテーマだった。ところが皆の結論はてんでバラバラ。優秀な人が集まっているはずなのに、なぜこれほど結論がバラけるのだろうか、非常に興味を持った。

Discuss前回の具体的な課題は、「Blink」という本における筆者の主張の批評。筆者は「”直観力(Blink)”は緻密な調査を凌駕し得る」という結論を支持するために20以上の事例(研究・実験結果など)を「Blink」の中で持ちだしているが、本当にその事例が主張をサポートしているか、していないとすると論理的にはどんな主張が導き出されるべきか、などを論理的に吟味・批評する。

10数人の学生の分析結果は、バラバラだった。同じ材料から論理的に考えているはずなのに、なぜバラバラな結論が出るのか。授業ではその原因を探るため、20以上の事例をすべてホワイトボードに書き出し、各学生がどう判断したかを書きだしていった。すると、驚くほど意見のすり合わないこと。皆の意見が食い違っていた原因は大きく2つに分かれていた。

1.分析の緻密さの差
 ・20事例全てをちゃんとカバー vs 数事例だけ恣意的にカバー
 ・各事例の信頼性を評価して重みづけ 
vs まんべんなく検討
 ・単純な誤解、見落とし

基本的な部分であるかのように思えるが、意外にスタンフォードMBAクラスの人でも多くの人の分析に穴があり、それが原因で結論の相違を生み出しているケースが多かった。そういう私も、レポートの枚数制限の関係上、約半数の信頼性が高いと判断される事例だけを取り上げて評価していたが、その取り上げる際の信頼性評価の仕方に相当恣意性があることに気づかされた。

2.本人が「言いたいこと」の差
皆で20以上の事例を並べてちゃんと評価してみると、実はなかなか切れの良い結論は導き出せないことに気づく。そうなると、ほとんどの人は自分が一番言いたい結論、言いやすい結論を提示して、結論にそぐわない事例については釈明をしてつじつまを合わせることになる。この「釈明」がとっても曲者で、結局は結論を支持する事例は鵜呑みにし、支持しない事例だけ「クリエイティブ」に「深堀り解釈」をし、"この事例は結論を実は否定しない/または無効である"と主張することになりがちである。実際のビジネスは科学の研究とは違うので、あやふやな状況でも物事を進めていく(グレーを白と言い切って進めていく)ことが必要だとは思うが、気づきとしては、それぞれが「無意識」に色眼鏡をかけて物事を見て、整理してしまうことがあるということ。私も、無意識にいくつかの事例を都合よく解釈していることに気づかされた。

Stanford campusここまで授業で分析し、違う立場の人の意見を聞いたからそれぞれの論理の瑕疵が明らかにされたものの、さすがはMBAの学生で、できあがったレポートをさっと読むと如何にも素晴らしい論理であるかのように見える。普段の生活、ビジネスの中で展開される論理的な議論というのは、この授業ほど徹底分析していないし、ここでやったほど根掘り葉掘りは検証しないだろう。その論理思考の背後に潜む誤解、瑕疵、思い込み、恣意というのは予想以上に気づきにくい。20の共有された事実をベースにして、これだけ多様な結論が導き出されてしまうとすると、論理的な議論で1つの結論に至ることが実はいかに難しく、やっかいなものかを感じた授業であった。
Beach前職の経営コンサルティング会社のリクルーティング・イベントの手伝いに行くことが最近多い。MBAの1年生は、11月までリクルーティング活動をしてはいけないことになっている(学業や生活のペースセットに集中できるように)ので、MBAの2年生や他学部の方が対象だが、この10月あたりからは2年生が卒業後の就職先を決める重要な時期になっている。

前職の経営コンサルティング・ファームからは、20名弱(Alumniを含む)が1年生として来ており、経営コンサルティング・ファームの中では最大勢力となっている。今週末はモントレーのリゾート地で、2泊3日のファーム出身者向けのリクリエーション旅行があった。

Beach recreationうちのファームは、本当にアットホームな雰囲気だと思う。世界各地のオフィスからコンサルタントが集まってきていたが、協調的なスタンフォードの学生の中でも、特に人がよく、話しやすい人が多いと感じる。うちの会社は経営コンサルティング会社の中で唯一06年、07年と連続してFortune誌の「働きやすい会社トップ100」の10位以内に入っているが、この雰囲気が貢献している面も大きいだろう。

リクリエーション旅行では、コンサルタントとその家族で、ビーチでゲームをやったり、キャンプファイヤーをしながらビールを飲んだり、映画を見たりした。世界各地のオフィスからコンサルタントが来ているので、それぞれのオフィスの最近の状況が聞けて面白かった。Beach recreationただ何より感じたのは、やっぱり同じファームの仲間ということ。悩みも同じだったり、感じていることも同じだったり。授業が始まりまだ1か月たっておらず、かつ予習に追われてまだスタンフォードMBAとしての一体感が自分の中に強くできていない段階だったからだろうか、前職のファームに何か帰属意識と言うか、すごく懐かしい思いを感じてしてしまった。

ビーチでのゲームでは、西海岸のオフィスのパートナー(共同経営者)も一緒になって、子供のように砂まみれになってゲームを楽しんだ。その後のBBQでは、皆くたくたになってキャンプファイヤーの薪を囲んでビーチチェアに横になり、ビールやワインと一緒にチキンやスペヤリブをほうばった。From the room夜、部屋に帰ってベッドに心地よく疲れた体を横たえ、海側のテラスからうかがえる満天の星空と波の音を聞きながら、やっぱりうちの会社っていいな~などと素直に感じている自分がいた。こういうグループ旅行での共同体験というのは、チームへの愛着、帰属意識、結束、一体感を醸成するのにすごく役立つと感じた。もちろんこの旅行の目的がそこにあることは明確だが、一度きりでなく何度も、かつ形だけでなく感情がこもった形でメンバー1人1人をパーソナルにケアすることで、モチベーションと結束を高める有意義なグループ旅行になったのだろうと感じた。(お金だけ出して豪華な旅行をしても、”ウェット”な結束感は高まらないだろう。むしろ虚しくなりそうである。)日本にいたころから外資系なのにコテコテの宴会芸満載の社員旅行が毎年あったが、そういうこと(?)を重視する文化がフォームに浸透している。ただ、やはり今回の旅行の20-30人の人数というのが、パーソナル感あふれる旅行をするのにはちょうどいい人数なのだと感じたりもした。(ジャパンオフィスでは300人近い人数で旅行していたので、ちょっと規模が大きすぎる感がある。。。)
Blink授業の課題図書で「Blink」という本を読んだ。
緻密な調査による判断でなく、一目/一瞬見ただけで瞬時に判断する能力に焦点をあてて書かれたものなのだが、その中で離婚するカップルを瞬時に見分ける研究についての記述があり、興味深かった。ワシントン大学で1980年代から合計3,000組の夫婦を研究してきたGottmanは、1時間夫婦の会話を観察することで、15年後にその夫婦が離婚するかどうかを95%の確率で当てることができるという。信じがたい正答率である。

まずGottmanが最も注目する態度が1つある。このような態度が夫婦のどちらかに見られると、その夫婦は長続きしない可能性が非常に高い。1時間の観察においては、夫婦間で普段から意見が食い違っているテーマについて議論をしてもらうのだが、その中で、要注意の態度が4つほどある。
  ・侮辱/軽視
  ・防衛的
  ・拒絶
  ・批判

この中で、Gottmanが最も注目する態度は何だろうか。ほとんどの人は、激しく対立して喧嘩する夫婦(批判)や、お互いに防衛的になり強く拒絶し合う夫婦(防衛的・拒絶)を将来離婚する夫婦だと感じ、判断するという。だが、Gottmanは違う。彼が一番注目するのは、侮辱/軽視のサインである。相手を下に見たり、さげすんだりする兆候が見られると、これは対等な議論/対立の次元でない、深刻なすれ違いを引き起こすという。

また2点目に、彼は夫婦間の感情のすれ違いの傾向を観察する。夫婦間では、一方が感情的な何かを求めてきた場合に、他方が受け止めてやることが大切になる。普通の夫婦間の会話では、あるときは感情がすれ違ったり、あるときは受け止め合ったりという形でアップダウンを繰り返すことが多いが、一度ダウンの方向に感情がすれ違い続けると、どんどんすれ違いが加速し、手がつけられない状態になり、決定的なすれ違いに発展してしまうという。Gottmanは、このダウンの方向への感情のすれ違いスパイラルの予兆も観察するという。

それから最後3点目として彼が観察するのは、ネガティブな感情と、ポジティブな感情の比率である。会話の際のお互いの感情を細かく分類し、ネガティブな感情とポジティブな感情の比率が1:5以上の比率だと、その夫婦は離婚に向かう可能性が高いという。

侮辱/軽視のサイン、感情のすれ違いのダウンスパイラルの予兆、そしてポジティブな感情とネガティブな感情の比率。この3つで、15年後に離婚する夫婦を95%の確率で当てられるということだそうだ。嘘のような話だが、3,000件のカップルを20年以上研究してきたというので興味深い。
(Blink - The power of thinking without thinking - Malcolm Gladwell)
今日は「Leadership Lab.」のクラスで、面白い体験をした。このクラスは毎回エクササイズを行い、お互いの交渉スタイル・リーダーシップなどを振り返るコースなのだが、今日は「相手の感情をどう扱うか」というテーマの中で、複数のエクササイズを行った。

Group Workそのうちの1つは、2人の学生が重役の役を演じ、指導官が扮する携帯電話会社のCEOにマーケティング戦略の提案をする場面設定。取締役会にかけるために、もう時間がない設定だ。他の6人の学生は3人の交渉を観察し、フィードバックを書きとめ、あとで議論をする。韓国人とフランス人の重役役の2人は、事前に与えられた課題を隅々まで読みこなし、CEOを説得するために自分たちで夜なべして数枚のプレゼン資料まで作ってきていた。準備万端、自信満々のチームにみえた。

ところがエクササイズが始まったとたん、指導官役のCEOが突然激高。手作りの資料を床に投げ落とし、こんなものは求めていないと言い出す。韓国人は奥さんから携帯電話を借りてきて実演プレゼンまでしていたのに、2人は手を止めて目をまん丸にしている。「そんなわかりきったことに時間を割きたくない」「結論は何なんだ」「浅い」「全く説得されない」と悪口を叩きまくるCEOに必死で2人が食い下がる。韓国人は卓越したバランス感覚ですぐに落ち着きを取り戻し、粘り強く2人の提案のメリットを説き続ける。フランス人は、CEOに狙い撃ちされている韓国人に息をつく時間を与えようと、たまに質問を引き取ってはのらりくらりと返答する。しかし25分の制限時間はあっという間に過ぎ去り、特に大きな進展がないままCEOは席を後にしてしまった。前職で似たようなミーティングは数多く経験してきたので、思わずその頃を思い出してしまったが、みなさんも上司からの理不尽な攻撃に悩まされることは多いかと思う。

2人の演習後の自己評価としては、CEOの理不尽な対応にも過剰反応せず、いいわけもせず、簡単に謝らず、提案のメリットを粘り強く主張し続けたのはよかった、ということだった。確かにその姿勢は立派だったが、ほかの学生からフィードバックは非常に多様で面白かった。

まず私が感じたのは、もっと早く謝ってしまえということ。2人は25分をCEOとの鬩ぎ合いで終えてしまった訳で、結果はゼロである。上司がいら立っていて、ちょっと手が終えなそうと思ったら、「精一杯頑張ったが、力足らずで申し訳ない。」と素直に白旗をあげ、「自分たちの力不足で恥ずかしい限りだが、何が気になっているのか。ここから立ちなおすには何をすればいいか、力を貸してほしい」と、CEOの側に立って議論を建設的に持って行ってしまう方がいい気がした。

一方で、ボストン生まれの赤ひげ・ナイスガイのアメリカ人の主張が対照的だった。「CEOの対応はあまりにおかしい。あなたのために2人は全力を尽くしたし、そもそも仕事を2人に任せたのはあなた自身。そんな感情的になられたら我々は成す術もない。取締役会のゴールに向かって、この状況をどう打開できるかチームとして議論するのが筋じゃないか。」と正論で議論すべきだと言う。アメリカらしい方法だなぁと思った。確かにその後の上司との関係性を考えると、私のアプローチだと上下関係が決定してしまうのに対して、このアプローチだと上司も以後気軽に激高できなくなる関係を築けるのかもなぁと感じた。議論上の対立を議論後も引きずる日本人だと正論は多少使いにくいのは確かだが、なるほど、そんなアプローチもあるなぁと感心した。

韓国人とフランス人は、その中間に落ちてしまったというのが大方の意見。自分たちの一貫性、プライドを保ったけど、CEOの不満にアクセスすることもできなかった。だから25分が平行線で終わってしまったと。指導官のアドバイスは、とにかく議論を対立構造から、上司と一緒に考える(orアドバイスをもらう)チーム構造に持っていく努力をすること。そのためには、こちらの主張をいったんすべて置いて、CEOの不満、不安、関心に理解を示し(必ずしも謝るということではない)、その不満、不安、関心の具体的なポイントをいかに解決するかを議論する方向に持っていくこと、とのことだった。(具体的課題の解決に議論を差し向けると、感情は収束する)。さっさと謝ってしまう私のアプローチでも、理解を示したうえで正面から議論の転換を迫るナイスガイのアプローチでもどちらでもありうるとのこと。指導官の熱演が光るエクササイズだった。
さて、睡眠不足が続く日々だが、実際どんな生活を送っているのか、今週のある一日(10月2日火曜)を朝から晩まで取り上げてみよう。

6:55    起床
Escondido VIllageシャワーを浴び、朝食を採る。シリアルにバナナを切って入れ、熱いコーヒーと一緒に食べる。(前はサンドイッチを作っていたが、最近省エネでこのパターンが多い。バナナだけのときも。。。)

 

 


7:45    出発
自転車でキャンパスを駆け抜ける。

8:00-9:45    授業 「The Global Context of Management」
各国の政治・経済、ビジネス文化などを分析・把握する力を身につける授業。マクロ経済の知識が要求されるので、ちょっと難しい。それから毎回の読書量が半端でない。

Class Room今日は、事前課題に関する抜き打ち試験があった。大雑把な斜め読みしかしていないので、あやふやな答えを書いて、泣く泣く提出。今日の授業は、国の経済を分析するための基礎枠組みとして、GDPの考え方や、国のPotential Output、実際のReal Output、その差であるThe Output Gapと消費者物価水準、インフレなどとの関係を学習した。正直マクロ経済を大学で勉強していなかったので、ちょっと難しく感じた。この授業では今日のような講義と並行して、学生がグループに分かれ、それぞれ興味のある国について多面的な分析をしてお互いに発表・議論する。また中でも、インド、中国、ロシアの3カ国についてはスペシャリストを特別講師で招いて深堀することになっている。身につけた技術をもとにしてアメリカと日本の経済の比較なども個人的にやってみたいと思っているが、この学期はちょっと時間的に無理そうだ。9時45分、時間通りに授業が終了する。

10:00-11:45    スタディ・グループ 「Leadership Labs」
Group Work明日の授業のために、スタディ・グループの4人(パキスタン人社長、赤ヒゲ・ナイスガイ、圧倒的に変なフランス人、私)で集まり準備をする。「Leadership Labs」という授業は、その名の通りリーダーシップ養成の実験室。毎回小グループに分かれてエクササイズが行われ、その様子をビデオで録画し、授業後にお互いについてフィードバックを交わし合う。お互いの性格・リーダーシップの特徴を分析・指摘しあい、また交渉術、議論術などをその中で学んでいく。フィードバックの仕方にも教官が直接「手ぬるい」「もっと言い方を考えろ」などと事細かくアドバイスをしてくれる。自分のリーダーシップのスタイルや、性格、強み弱みを客観的に見て、他人と比較できる絶好の機会になっている。

明日のエクササイズは、会社が人員削減をする状況設定のもと、ボードメンバーとして誰を解雇するかを議論するものだ。利害関係が異なる2グループのボードメンバーに分かれ、複雑な利害関係が設定されている中、30分間で合意に至らなければならない。事前に一方のグループの4人が集まり、当日如何にして相手側を説得して、自分たちに有利な結論を引き出すかの作戦会議をすることになっており、今日はその作戦会議だ。会社の利益と、自分たち/個人の利益と、ボードメンバー同士の人間関係とをうまくバランスすることが求められており、非常に駆け引きが要求される。今日の作戦会議を通じて、駆け引きにもいろんなスタンスがあるんだなぁーと感じた。「時間切れ追い込み作戦」、「ニセ情報流布作戦」など、飛び道具的な戦略を次々繰り出すフランス人。譲れない線だけ先に決めて、あとはこっちの情報を相手に出してしまって誠意を持って正面からきちんと話会おうと主張する赤ヒゲ・ナイスガイ。私は最初に口火を切って、うちに有利になるような議論のプロセスをさりげなく設定してしまおうと主張する。その後は、相手がどう出てくるかを想定して、いくつか対抗策などを話会い、最後は世間話になり、腹が減ったところで終了。

12:00-13:00    授業 「Strategic Leadership」
                          (特別講演: Equity Bank CEO)
LectureStrategic Leadership」は、いわゆる戦略論の授業だ。これは比較的典型的なMBAの授業スタイルで、毎回ケーススタディを60人くらいのクラスで議論をする。教授がコールドコール(生徒をいきなり指名して答えさせること)を連発するので、気が抜けない。

今日は、昨日ケーススタディで扱った、ケニアの貧民層を中心にしたマイクロファイナンスで大成功したEquity BankのCEOのMwangiさんがケニアからわざわざ来て講演することになっている。会場にぎりぎりに入ったので、空いていた最前列の席に着席。講演は最初の5分で終了し、残りの55分は質疑応答に。活発に突っ込んだ質問が飛ぶが、質問のさばきっぷりはさすがだなぁと感心した。ジョーク交え、おどけて見せたり人柄にチャームがあり、また真顔になってズバリと答えることもあり、人の心をつかむことができる方だなぁと思った。言葉には力があり、迫力がある。やっぱりすごい人は、すごいなぁ。そんな素朴な感想を持った。一方で、そういうCEOを演じているんだろうなぁ、とも思った。有名企業の社長になると、自分の一挙一動が社員、顧客、競合、報道関係者などによって注目され、解釈され、時に過剰反応されたりする。Mwangiさん自身も、会社が成功するに従って個人への誹謗中傷や”圧力”が高まってきたと笑顔でおっしゃっていた。今日も、付添いの社員が何人か来ていたが、この旅行中もずっとその社員に対して「社長」であり続けているのだろう。講演の姿があまりに立派だっただけに、ふとそんなことを逆に感じたりした。

13:00-15:00     昼食&買い物&午後の授業の準備
ビジネススクール地下のカフェで昼食(寿司)とコーラ(この変な組み合わせに慣れてしまった)を買い、2階のオープンテラスで昼食をとりつつ、午後の授業の資料を必至で読む。とにかく日差しが強い。サングラスをかけながら書類を読むという、日本ではしたことがなかった組み合わせにも慣れてしまった。昼食のあとは、とにかく眠い。20分ほど書類を持ったまま寝てしまった。その後はブックストアに自転車で向かい、足りなくなったバインダーなどを買って、再びビジネススクールに戻ってくる。次の授業の準備は6割程度しかできていないが、これ以上無理なので仕方ない。

15:15-16:45     授業 「Organizational Behavior」
組織行動、人間行動科学、リーダーシップなどについて勉強する授業。今日は「Twelve Angry Men」という映画を見ながら、人を説得する方法について学んだ。映画は12人の陪審員が殺人事件を審議するのだが、最初は11人が有罪、1人のみが無罪を主張するが、無罪を主張する1人が最後には全員の意見をひっくり返して、12人全員が最後は無罪を支持するに至るというもので、小さなグループの中で如何に影響力を行使するかを考える上ではとても面白い映画だと思う。感情と理論・理性の使い分け、質問の上手な使い方、相手に合わせた上手な言い回し、各種の交渉術のテクニックなど、いろんな学びがあった。明日、「Leadership Labs」で交渉を実践することになっているので、その意味でも刺激になる授業であった。

17:00-18:00     ジム
授業はこれで終わり。ビジネススクールから自転車で2,3分のところにあるキャンパス内のジムに行き、1時間弱ほど体を動かす。

18:45-21:30     リクルーティング・イベント (会社の手伝い)
今日は私が勤めている経営コンサルティング会社の採用イベントがあったため、東京オフィスの代表としてイベントに参加する。大学の近くにあるThe Four Seasons Hotelでカクテルパーティー形式のイベント。こっちに来てから不自由に思うのは、車で1人で来てしまうと、こういった機会にお酒が飲めないこと。コーラを飲みながら参加者との会話を楽しむ。

21:45   帰宅

22:00-1:30    レポート作成 「Critical Analytical Thinking」
Critical Analytical Thinking」とは、本質的な思考能力、およびその表現方法(プレゼン、文書)を鍛えるコースだ。10人弱の小グループで、毎週月曜にテーマと事前課題が発表され、水曜までにレポートを提出、そこで取ったスタンスに基づいて金曜に10人全員で議論をする、というパターンになっている。レポートは教授と、ライティングの専門家がそれぞれコメントをこと細かくつけて返してくれる。与えられるテーマも、答えがなく、かつ非常に考えさせられるテーマで、毎回議論はすごく白熱するので面白い。

今回のテーマは、電気自動車について。アメリカで電気自動車が1990年代に多く製造されたにも関わらず(GMのEV1など)、2000年代頭にこの世から抹殺されてしまった事実について、その要因を分析し、説得的な形にまとめるというもの。事前に映画を見て資料を読み、大量で複雑な情報を論理的に整理する必要がある。先週のレポートでは、「英語をもっと勉強しろ」「ビジネスメモの形式になっていない」という手痛い指摘を受けたので、そのあたりを注意しながらレポートを作成する。7割方完成したが、明日の夜が締切なので、また明日見直そう。

1:30-1:45     目標提出 「Leadership Labs」
明日の「Leadership Labs」の授業に向け、個人的な達成目標などをオンラインで提出する。毎回Labsの前にはこれを行い、授業のあとにはこの目標に基づいて自己評価をオンラインで再提出する。同時に、ほかのメンバーについて前回のLabsのパフォーマンス評価を書き込む。毎回スタディ・グループの8名についてお互いに評価をしあい、その評価の向上度合いでも成績をつけられる形になっている。

私がよく指摘される改善点は、もっと意見を主張して存在感を高めることと、反論された際に簡単に意見を引っ込めないようにすること。前者については、正直発言量でネイティブと張り合うのは無理なので、特に議論の最初の段階で質の高い質問や主張をして、議論のかじ取りに参加できるように心がけているが、まだ納得がいく形にはなっていない。(議論が白熱すると、議論についていけないこともしばしば。)後者については、限られた時間の中で議論を押し通そうとして時間をロスするのがチームとしてもったいないので、たまに私は提案が誰かに強く反対されるとすぐにOKと言ってしまうのだが、それが弱々しく見えてしまっているらしい。もう少しアグレッシブに反論していいみたいだ。

1:45-2:30     予習 「Managerial Finance」
Managerial Finance」は、非常に細かな話は別にして、ファイナンスの全分野を一気に俯瞰してしまおうというクラス。上級者用(投資銀行勤務者など)のTurboコースと、通常コースがあり、私は通常コースに参加している。明日のケースをざっと読み、本来は事業のキャッシュフロー、NPVなどを計算しなければならないのだが、寝られなくなってしまうので、頭でちょっと考えただけで今日はやめることにする。

2:30-3:00     メール返信、ネットサーフィン等々
今日のリクルーティング・イベントの参加者からのお礼のメール、問い合わせのメールなどに返信。

3:00    就寝
ようやく寝られる。明日は授業が9時からなので、少しだけ長く寝られそうだ。目覚まし時計をセットして、明日の朝ぱっきり起きるイメージをしながら就寝。(これをしないと、気が抜けて寝坊するケースがある)

睡眠不足のイメージが湧いただろうか。1年目は特に忙しいので、これがずっと続くわけではないが、なかなか「充実」した感じを感じとっていただけただろうか。今日はリクルーティングイベントがあったのでより忙しくなってしまったが、これがなくてももう少しまともに予習をするだけで日々忙しい点には大きな差はない。面白い授業の準備には時間を投入するし、そうでないものは手を抜くようにしているが、それでも時間が足りないのが悩みの種である。
Stanford CampusMBAの授業が開始してから2週間半が経った。睡眠不足にあえぐ日々だが、ここで授業カリキュラムの全体像を紹介したい。
StanfordのMBAプログラムは、今年から大幅に変更された。結果は私の代が実験台となって検証されるのだろうが、他校にないユニークなプログラムになったと言える。個人的にはこの変更をポジティブにとらえているし、Stanfordの大きな"売り"になると信じている。

まず、MBA1年目の新カリキュラムは、2つのパーツに分かれている。

Management Perspectives (経営の全体像):9~12月
  細かい議論は別にして、大きなコンセプトや考え方を先に学んで、全体像をつかませる。

Management Foundations (経営の個別スキル):1月~6月
  個別のスキルを学んでいく。アカウンティング・ファイナンス・マーケティング等々。

①はこれまでなかったカリキュラムだ。内容が本質的なのでとても面白い反面、私のような英語が堪能でないInternational Studentにとっては極めて厳しい内容になっている気がする。読書の量が半端でないし、抽象的、定性的な議論や体験学習が中心なので、言語能力の壁にいきなり直面させられている。。。

②はこれまでの典型的なMBAプログラムと同様、個別のスキルを学んでいくわけだが、一番の違いは、1対1で教授のアドバイザーがつくことと、カリキュラム選択の自由度が高いこと。アドバイザーと一緒に、①で得た全体像と自分の夢とを照らし合わせ、カスタムメードで授業カリキュラムを作り上げていく。早速、1,2週間後から担当教授との相談セッションが始まる模様だ。

Global Experience (国際体験学習):冬休み・春休み・夏休み
Stanford Campusさらに新たな試みとして、国際体験学習が義務付けられた。これまでは行きたい人が自由に行っていたものを、パワーアップさせて1年生の必修としたものだ。その地域の有名企業の社長や政治家のトップなどと議論をしてくるStudy Trips、NGOなどで働いてくるService Trips、海外企業で働いてくるインターンシップなど、いろんなメニューが用意されている。私はアメリカモデルとは別の経済モデルを見てきたいということで、ヨーロッパのスタディ・トリップを中心に希望を出している。その他に必修ではないが、他のMBAプログラムも行っているような中国や他校との交換留学やジョイントプロジェクトなど、複数の機会が用意されている。

以上の改革は、個人・個性を大切にする校風に沿った改革だと思うし、学生対 教授の比率が非常に低いからこそできる面もあるので、とてもスタンフォードらしい改革だと思う。

Stanford Campus2年生になると、さらに授業の柔軟性が高まるとともに、興味のある個別のテーマに関してゼミやリサーチのようなものが課される模様だ。そして卒業前には、これまで学んだことの集大成としての大きなゼミが用意されている模様。まだ2年のプログラムについて細かい説明は受けていないが、基本的には1年生よりも柔軟性が高まり、自由な時間が増える模様。今から楽しみだ。
スタンフォードの1学年の人数は360人。それが60人ずつの6グループに分かれ、1年目の最初のうちはこの60人を基本単位として授業を行っていく。この60人以外に、事前の予習やグループワークをする小グループがいくつか存在し、授業後にそれぞれの家や会議室に集まってワイワイガヤガヤと準備をしたりする。私がアサインされたスタディグループには、8人のメンバーがいるが、これがまた予想以上に多様性に富んだバックグラウンドを持っていて面白いので、紹介したい。

1.パキスタン・コングロマリット社長一家の長男:
パキスタン大卒直後から繊維子会社の社長、帰国後はテレコム会社の社長をやる予定。会社は繊維、製造、テレコムから金融までもつ巨大コングロマリット。常に七三分け。3人の息子を持つ35歳。最初からずっと社長なので、夏休みには「人の下で働く経験をしてみたい」とのこと。


2.カリフォルニア在住のアジア系キャリアウーマン:
アメリカ西海岸カリフォルニア生まれ、カリフォルニア育ちで、投資銀行、プライベートエクイティ(PE)で勤務する典型的な「今風」のアジア系女性。見た目は洗練されていて且つ優しそうだが、「アジア人の大人しい女性と見られるのが一番嫌」という、とっても自律した女性。


3.ユタ州出身のモルモン教中古自動車セールスマン:
モルモン教(ソルトレーク総本山)アメリカのユタ州出身、ユタ州育ち、ユタ州で働いてきた完全ユタ州ドメスティックな人。生まれたころからモルモン教徒で、バックグラウンドを話すことで偏見を持たれることを恐れている。投資銀行を3か月で辞めて、友達と中古自動車会社を一緒に立ち上げ、その後e-Bayで働いていた。ちなみにセーリングでアメリカのオリンピック代表(!)。

4.韓国財閥一家の期待の息子:
韓国韓国で3本指に入る「ロイヤルファミリー」の息子。韓国にいると一家の期待や、回りの人がうやうやしく接するのが嫌で、アメリカにいるのが好き。大学もスタンフォード。性格も極めて謙虚で素晴らしく、奥さんも超美人。スポーツもでき、歌もうまく、歌では20歳の時にプロデビューをオファーされたが一家の期待があるので辞退したとのこと。


5.日本好きの小さなインド人女性:
インドゴールドマンサックス勤務後、世界銀行で働く可愛らしい小さなインド人女性。トトロ好き。日本食も大好きとのこと。ただ一度議論になるととても活発で、ガンガン言い返してくる強気なキャリアウーマン。




6.圧倒的に変なフランス人:
フランス見た目からして圧巻。背が高く、グリグリの巻き髪に、人を食べそうな人相。キャリアもちぐはぐ。産業材デザイナー → NASAのシステムエンジニア → 国連の食糧機関 → 投資銀行でアナリスト → パリでコンサルタント、という摘み食いっぷり。話は圧倒的に長く、圧倒的にまとまりがない。ジョークはたまに行き過ぎて、皆が凍ることもしばしば。「俺の人生は他人と違うことをやる人生だ」と豪語して憚らない、変なフランス人。

7.ボストン生まれの赤ヒゲ・ナイスガイ:
ボストンボストン生まれ、レッドソックスファン。アメリカ東海岸でずっと育ってきた。ごつい体格に、赤ひげ、いつも野球帽(レッドソックス)をかぶっている。見た目は相当に恐いが、性格は実はすごくいい。大学ではハーバードで歴史を専攻し、内面は意外にロマンチスト。(悪名高き?)ヘッジファンドでアナリストをしているが、「絶対に俺の性格にあっていない」と言い張る。(皆もそんな気がしている)

8.私:
日本こう並べると、私って意外と特徴ないな、と我に返るのでした。(外国人受けするのは”日本生まれ、日本育ちの日本人”という点くらいだろうか。)




感じていただけただろうか。8人それぞれが非常に独特のバックグラウンドを持っていて、本当に意見がかみ合わないので面白い。実際のグローバル企業でもここまでバラバラにはならないだろう。グループワークではまとまるのがとても大変だ。まさしく、異種格闘技戦といった感じである。私とパキスタン人社長、アジア系PE女性、モルモン教セールスマンの4人はさらに小さなグループになっており、この4人で作業をすることが一番多い。ビジネススクールのオリエンテーションでは、「ゲイもいれば、そうじゃない人もいるし、カルト宗教の人もいれば、無宗教の人もいる。とにかくいろんな人がここに集まっているので、これまで自分がいたカルチャーと同じと思って接せずに、相手を尊重しながら接していこう」ということを言われたが、なるほど、本当にいろんな人が集まっているんだなぁと感じる日々である。


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